
こんなお悩みを解決します。
✔️本記事の内容
・知識ゼロでも大丈夫!見るのは3つの数字だけ
・6つの型で覚えれば挫折しない(クイズあり)
この記事を書いている筆者は、
この記事を読めば、数字が苦手でも自身で経営や投資判断ができるようになります。
結論から言うと、キャッシュフローとは「会社のお金が、何で増えて、何で減ったか」の流れであり、見るのは「営業・投資・財務」の3つの数字だけです。
キャッシュフローという言葉は聞くけど、説明できない方、起業や投資を考えている方は参考にしてみてください。
では、いきましょう!
キャッシュフローを図でわかりやすく解説

キャッシュフローは、会社のお金がどう動いたかを、1枚の図で見るとわかりやすくなります。
ソフトバンクグループの実際の数字で見てみましょう。
※2017年3月期(2016年4月〜2017年3月)の決算です。最新の情報ではありませんが、仕組みを学ぶ例として使います。

図の見方はシンプルです。
- 左の赤い棒:最初に持っていた現金(期首現金)
- 青い矢印:入ってきたお金(プラス)
- 赤い矢印:出ていったお金(マイナス)
- 右の赤い棒:最後に残った現金(期末現金)
この図をお金の流れで追うと、こうなります。
- もともと2.5兆円の現金があった
- 本業で1.5兆円稼いだ
- 4.2兆円を投資に使った
- 2.3兆円を借入などで集めた
- 最後に2.2兆円の現金が残った
注目したいのは、投資の4.2兆円です。 もともとの2.5兆円と、本業で稼いだ1.5兆円を合わせても、4.0兆円しかありません。
つまり、手元のお金以上に投資をして、足りない分を借入などで補っているのです。 この年は、イギリスの半導体設計会社ARMを約3.3兆円で買収しています。
このように、キャッシュフローを見れば「何で稼いで、何にお金を使ったか」がわかります。
※端数の四捨五入と、為替の影響(−0.05兆円)があるため、上の数字を足し引きしても少しずれます。
知識ゼロでも大丈夫!見るのは3つの数字だけ

知識ゼロでも大丈夫です。
最初に見るのは、さっきの図の「営業」「投資」「財務」の3つの数字だけだからです。
1つずつ見ていきましょう。
営業活動

営業活動は、本業で入ってきたお金と出ていったお金です。商品を売って入ったお金、仕入れや広告費で出ていったお金などがここに入ります。
3つの中で一番大事なのが、この営業活動です。
- プラスの場合:稼いだお金を、投資や株主への配当に回せる
- マイナスの場合:借入などでお金を補うしかない
マイナスがずっと続く場合は、本業を早く立て直す必要があります。借入や資産の売却だけで、マイナスを補い続けることはできないからです。
つまり、本業で稼げていないと話になりません。
投資活動

投資活動は、設備や他の会社などにお金を使ったか、売ってお金を得たかです。
- 設備や会社を買う → マイナス
- 設備や会社を売る → プラス
マイナスだからダメ、というわけではありません。 むしろ、どんどん投資して事業を広げているサインです。
逆に、投資活動が大きくプラスの会社は、設備などを売って事業を小さくしようとしている場合があります。
お金の使い方を見れば、会社が何を考えているかがわかります。

- From:投資のお金はどこから来たか(本業で稼いだお金か、借りたお金か)
- How Much:どのくらいの規模か
- To:何に投資したか(設備、ベンチャー企業、金融商品など)
財務活動

財務活動は、お金を借りたり、返したりした動きです。
- お金を借りる、株を発行する → プラス
- 借金を返す → マイナス
上場したばかりの会社は、株を発行してお金を集めるので、大きくプラスになることが多いです。
3つの数字のおさらい

覚えるのは、この表だけで十分です。
6つの型で覚えれば挫折しない(クイズあり)

専門用語を覚えなくても大丈夫です。
3つの数字の「プラス・マイナスの組み合わせ」を型で覚えれば、会社の状態が読めるからです。
会社の状態がわかる6つの型
3つの数字のプラス・マイナスの組み合わせは全部で8通りありますが、ここでは代表的な6つを紹介します。
①健康経営型

本業で稼いだお金で、投資も借金の返済もできている。本業で稼いだお金で、投資も借金の返済もできている。会社のあるべき姿の1つ。
②攻め型

本業で稼いだお金に加えて、借りてまで投資している。事業を広げている段階。
③治療型

本業と設備を売ったお金で、借金を返している。事業を小さくしようとしている段階。
④衰退型

本業でお金が出ていき、設備を売って返済している。事業が衰えている状態。
⑤勝負型

本業はマイナスでも、借りたお金で投資している。ベンチャー企業によく見られる。
⑥救済型

本業のマイナスを、事業の売却と借入で補っている(当時の東芝)。かなり厳しい状態。
注意したいのは、④衰退型と⑥救済型です。 どちらも本業で稼げないまま、資産を売ってお金をつくっているので、長くは続けられません。
たとえば2016年度の東芝は、本業でお金を生み出せず、事業を売ることで大量のお金を確保していました。 6つの型でいうと、⑥救済型にあたります。
クイズ|マネーフォワードのキャッシュフローはどっち?
ここまでの知識で、クイズを解いてみましょう。
会計ソフトのマネーフォワードのキャッシュフローは、①と②のどちらでしょうか?

ヒントは、マネーフォワードのビジネスの特徴です。

- 会計ソフトを、ネット経由で月額で使ってもらうビジネス(SaaS)
- 買い切りなら4万円するようなソフトを、月1,000円ほどで提供する
- そのため、最初は赤字になりやすく、長く使ってもらうほど儲かる
つまり、本業の営業活動はマイナスになりやすいはずです。

- 営業活動はマイナスだが、投資を続けている
- 営業活動はプラスで、さらに大きな投資をしている
答えは、①です。

6つの型でいうと「⑤勝負型」で、②は武田薬品工業でした。
※どちらも2020年に元記事を書いた当時の決算です。最新の情報ではありません。
まとめ
- キャッシュフローとは、会社のお金が何で増えて、何で減ったかの流れ
- 見るのは「営業・投資・財務」の3つの数字だけ
- 一番大事なのは営業活動(本業で稼げているか)
- プラス・マイナスの組み合わせを6つの型に当てはめれば、会社の状態がわかる
知識は、使ってはじめて身につきます。 今日、1社だけでいいので、次のことをやってみてください。
- 気になる会社を1社決める(勤め先、取引先、よく使うサービスなど)
- 「会社名 決算短信」で検索し、1ページ目の「キャッシュ・フローの状況」を見る
- 3つの数字のプラス・マイナスを、6つの型に当てはめてみる
キャッシュフロー計算書は、PL(損益計算書)・BS(貸借対照表)とあわせて「財務三表」と呼ばれます。
3つをセットで読むと、「儲かっているか」「お金がちゃんと残っているか」まで見えてきます。
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