
こんなお悩みを解決します。
✔️本記事の内容
・新規事業のアイデアは市場・顧客の「不」から考える
・解決策は、いきなり決めず「広げてから絞る」
・定額制通勤バスの例で、ビジネスモデルを完成させる
この記事を書いている筆者は、
この記事を読めば、事業アイデアはもちろん、自身でアイデアを形にし、そのアイデアを1枚にまとめて人に説明できる状態になります。
結論から言うと、事業の立ち上げはBMC(ビジネス・モデル・キャンバス)を使い、9つの質問に順番に答えて、事業を形にしていきます。
個人の起業はもちろん、社内での新規事業担当者でアイデアがないあるいは、進め方で止まっている方は参考にしてみてください。
では、いきましょう!
事業を1枚で整理できる「ビジネスモデルキャンバス」

事業立ち上げのフレームワークはたくさんあります。でも最初は、ビジネスモデルキャンバス(BMC)1枚で十分です。
なぜなら、アイデアは、形にしないと価値がないからです。
下記は、実際のBMCフレームワークです。この1枚を埋めることで頭の中が整理されて、アイデアを形にすることができます。

事業計画書より先にBMCを書く理由
個人や小さな会社の武器は、何度でも試せるスピードです。大企業のように、新しいことを始めるたびに承認を待つ必要がありません。
例えば、今では大企業となったAppleも、創業初期はガレージから始まりました。
みなさんもご存知の通り、現代は時代の流れが早いです。テクノロジーはどんどん進化し、今年流行っていたものが来年には廃れるなんて当たり前です。
挑戦のたびに分厚い事業計画書を作っていたら、試せる回数が減って時代に置いていかれます。
しかし、BMCなら1枚で事業を形にできます。
3日に1回書き直して、方向を変えながら試す。これが新規事業の考え方の基本です。
書く順番は「お客様側」から

「ここに店を出したら儲かりそう」は、よくある失敗パターンです。
売る側から考えると、そもそも欲しい人がいるのかが抜け落ちるからです。
だから9マスは2つに分けて、必ずお客様側から埋めます。
- お客様側(①〜⑤):誰に、何を、どう届けて、どう儲けるか
- 自分側(⑥~⑨):何を使って、誰と、いくらでやるか
9マスは「9つの質問」に置き換える
マスの名前は覚えなくて大丈夫、次の質問に順番に答えるだけです。
- 顧客はどんな人?
- 何がその人の価値になる?
- どうやって広げる?
- どうやってリピートしてもらう?
- いくら、どう儲かる?
- 自分の何を使って提供する?
- どう進める?
- 誰と一緒にやる?
- いくらかかる? 毎月の運営費は?
いろいろなフレームワークで迷っているなら、まずはこの9つだけで十分です。
新規事業のアイデアは市場・顧客の「不」から考える

アイデアが思いつかないときも、売れるか不安なときも、出発点はお客様の「不」です。
これが1つ目の質問「顧客はどんな人?」の答え方です。
お客様は年齢・性別ではなく「ニーズ」で絞る
「20代女性向け」のように、年齢や性別で決める必要はありません。何歳の人でも、お金を払ってくれればいいからです。
では何で絞るのか。たとえばアルコール市場です。
- 日本酒が欲しい
- ワインが欲しい
- ビールが欲しい
これは商品の好みで、ニーズではありません。本当のニーズは、その奥にある「何を求めて飲むのか」です。

- 利便性:手軽に飲みたい
- 快楽性:楽しく酔いたい、おいしさを味わいたい
- 価格:安く飲みたい
- コスト削減:外で飲むお金を浮かせたい
このニーズで市場を分けて、狙う「セグメント」を絞ります。
「〇〇が飲みたいはずだ」と商品から考えるのは、ただの思い込みです。
つまり、「〇〇だろう」という思い込みで決めないのがポイントです。
これがもし飲食店を開業する場合は、「そこにお腹を空かせた人がいるか」が一番大事です。
ニーズが生まれる=何かに不をもつということを忘れないでください
〇〇があって、それに対して不を持っている人がいるから、これを改善したらビジネスになるよね。と言う考え方が正解です。
「不」は友達5人に聞けば見つかる

ニーズは「不」から生まれます。 不満・不安・不便など、誰かが「嫌だな」と思っていることです。
新規事業のアイデアが思いつかないなら、こう探してみてください。
※上記、画像を参照。
- 仕事とプライベートに分けて、普段「嫌だな」と思うことを書き出す
- 友達5人に見せて、共感した人数を数える
- 一番共感した人の特徴を見る
例えば、「満員電車がつらい」くらいの、身近なことで大丈夫です。共感が集まった「不」が、事業のタネになります。
「満員電車が嫌」はジョブではない
今回、「満員電車を解決するためのバス通勤サービス」を提案するとします。
ただし、見つけた「不=満員電車がいや」をそのまま事業にしてはいけません。「なぜ嫌なのか」まで分解します。
ここで使うのが「ジョブ理論」。人はモノを、自分の用事(ジョブ)を片づけるために「雇う」という考え方です。

例えば、あなたはどちらを選びますか?
「満員電車で30分」と「空いたバスで1時間30分」。
ほとんどの人は満員電車を選びます。
つまり「満員電車に乗りたくない」は、本当のジョブではありません。
嫌な理由を聞くと、こう返ってきます。
- 時間がもったいない
- パソコンを開いて仕事ができない
- 朝ごはんを食べる時間がない
本当のジョブは、「朝の時間を、自分のための時間に変えたい」です。
実例:約1,000人が応募した通勤バス

ネスレ日本とケイエム観光バスが、期間限定で「朝食付きの通勤バス」を走らせました。
- 池袋駅から東京駅まで、10席だけの予約制
- リクライニングシートとUSB充電、朝食とコーヒー付き
5日間・50人の募集に、約1,000人が応募しました。
売れるかどうかは、ジョブを捉えているかで決まります。
解決策は、いきなり決めず「広げてから絞る」

ジョブが見えたら、次に解決策を考えます。
ここで大事なのは、最初に思いついた案へ飛びつかないことです。
今回の課題は「満員電車をなくすこと」ではなく、朝の通勤時間を、もっと自分のために使える時間に変えること。
そこで使うのが、「拡散 → 収束」を繰り返すダブルダイヤモンド思考です。
- 拡散:正解を決めず、選択肢をできるだけ広げる
- 収束:出した選択肢から、実現性や顧客価値を見て1つに絞る
これを「WHAT」と「HOW」の2段階で行います。

① WHATを拡散する|何で解決する?
まず、「朝の時間を自分のために使いたい」というジョブを満たす方法を広げます。
たとえば、
- テレワーク
- 自転車通勤
- 通勤バス
ここでは、できるかどうかを考えすぎず、まず選択肢を出します。
② WHATを収束する|解決策を絞る
出した案を、顧客ニーズや実現可能性などから比較します。
今回は、その中から「通勤バス」を選んだとします。
③ HOWを拡散する|どう提供する?
次は、通勤バスをどういう仕組みで提供するかを広げます。
たとえば、
- 都度払い
- 回数券
- 福利厚生
- 月額定額制
同じ通勤バスでも、提供方法はいくつも考えられます。
④ HOWを収束する|事業の形にする
最後に、提供方法を1つに絞ります。
今回は、「月額定額制の通勤バス」に決めたとします。
つまり、
ジョブ → WHATを拡散 → 絞る → HOWを拡散 → 絞るという順番です。
いきなり「定額制バスをやろう」と考えるのではなく、顧客のジョブを起点に、広げてから絞る。
これだけでも、思いつきではなく顧客課題から事業を考えやすくなります。
定額制通勤バスの例で、ビジネスモデルを完成させる

ここからは、今回の「定額制通勤バスを事業にするなら?」でBMCを埋めていきます。
正直、BMCは埋めただけでは売れるかわかりません。
ポイントは、中身は最初から完璧を目指さないということです。
それでも書くのは、頭の中のアイデアの「自分でもわかっていない部分」が、1枚に書くと見えるからです。
そのため、内容は仮で問題ありません。一度書いたら早速市場に小さく出してみて、実際の顧客の声を聞いてPDCAサイクルを回した方がずっと早いです。

まとめ
事業立ち上げのフレームワークは、ビジネスモデルキャンバス1枚で十分です。
- お客様側から、9つの質問に順番に答える
- アイデアが思いつかないときは「不」から考える
- 「なぜ嫌なのか」まで分解して、本当のジョブを見つける
まずは今日、友人・家族・知人5人に「普段、嫌だなと思うこと」を聞いてみてください。
一番共感が集まった「不」で、①の「顧客はどんな人?」を埋める。それが最初の一歩です。
今回は以上です。

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